お彼岸に欠かせない、お供え物のマナーは大丈夫ですか?
実はのしの種類はたくさんあり、使い分けが必要です。
お彼岸の手土産にのしを付けたらばっちりOK!
というわけではありませんよ。
お祝い事に使うものや弔事に使うもの、またお祝い事の中でも結婚式ならこういう書式で!などなど決まっているんですね。
そこで今回は
・お彼岸の手土産ののし(掛け紙)は相手との関係性が重要!
・お彼岸の手土産を渡した時に喜んで貰えるお供え物の選び方
についてをご紹介します!
今まで頂いた物で、何気なく見ていた「のし」もこの記事を読めばきっと「こんな意味を込めてくれているんだ~」とか「とっても祝ってくれてるんだな~」って分かってきちゃいます!
ご先祖様に素敵なお供えをして、今までよりもっと素敵なお彼岸を過ごしましょう!
お彼岸の手土産にのしを掛けるのは間違い!
実はお彼岸ではのしは使いません。
「え、そうなんですか!?」とびっくりされたかもしれません。
それではより詳しく解説していきますね!
お彼岸は弔事なので「のし」はNG
お彼岸はご先祖様の供養をするためにお墓参りをする行事で弔事です。
春と秋の2回訪れる昔ながらの行事で、春は春分の日、秋は秋分の日の前後3日間の計1週間で行われます。
ちなみにお墓参りは期間の間、毎日するのではなく、天気や都合のいい日に一日だけ行えば問題ないそうですよ。
そんなお彼岸ですがお祝い事ではないので「のし」を使用してはいけません。
お彼岸で使用するものは掛け紙
お祝い事ではない、お彼岸で使用するのはただ「掛け紙」と呼びます。
掛け紙とは「のし」を除いた「表書き」「水引」「名入れ」の3つのみの構成です。
お彼岸では掛け紙が正しい用法です!
慶事(お祝い事)はのし紙を使用すること
お祝い事では「のし」を使います。
水引は赤白や金などになり、結び方は蝶結びです。
蝶結びは何度も結び直せることから「何度あってもうれしい」という想いが込められています。
逆に結び切りは「二度と繰り返さないで欲しい」という想いや、人生において「一度きりであるべきこと」を表現しているのです。
結婚式は結び切りが使われますよ!
水引の本数は5本が基本で、7本だとより丁寧にした場合、3本だと簡素な場合です。
結婚式の場合は最上級のお祝いなので10本使うこともありますよ。
のしだけでいろいろ使い分けがあるので是非、覚えてくださいね!
のしを付ける意味を知ってますか?
そもそも「のし」とはお祝い事で使用されるもので、本来贈り物に添える飾りのことを言います。
一般的には「のし紙」自体が「のし」と思われていますが、正確にはのし紙の中央右上にある飾りのことをのしと言います。
「あー!あの赤い凧みたいなもののことですか?」
と思われたかもしれませんね。
そうです!
あれは凧ではなくアワビなんですよ。
意外な事実ですが、あの赤い「のし」はアワビを薄く熨したものを表現しています。
あわびは栄養価が高く、江戸時代には長生きの印としてお祝い事などで贈答品に用いられてきました。
それが形を変えのし紙になって今に至るそうです。
お彼岸の手土産の掛け紙は相手との関係性が重要!
お彼岸の手土産を渡す方が親しい間柄なら無くても大丈夫!
普段から「こんにちはー!お土産持ってきました~!」なんて会話をして大丈夫な関係なら、のし(掛け紙)は必要ないかもです。
ただし、親しき中にも礼儀ありという言葉もあるように、心配な場合もありますよね。
そういうときは最初だけのし(掛け紙)を付けて反応をうかがってみましょう!
大丈夫ならきっと「そんなに立派にしなくていいのよ~」なんて言って貰えると思いますよ!
手土産を渡す際に掛け紙を付けた方が良い人とは?
話をするときに「お母様、ご無沙汰しております。お口に合うかどうかわかりませんが、手土産を持参しました。お受けくださいませ。」と丁重な挨拶しないといけない関係であったり、マナーには厳しそうな方であればのし(掛け紙)を付けた方がいいです。
また、のしの種類にもマナーがありますので注意しましょう!
お坊さんへのお布施にはのしが必要
いつもお世話になっている、お坊さんにお礼の品を渡す際にはのしが必要です。
水引が紅白で蝶結び紙を選びましょう。
簡素な場合は無地の白い紙だけの掛け紙でも大丈夫です。
ちなみに現金のお布施で、お菓子と一緒に渡すときはお菓子の方にまでのしを着ける必要はありませんよ!
お彼岸の手土産を渡した時に喜んで貰えるお供え物の選び方
お供え物は日持ちがよく、そしていつまでも残るようなものでなく、消費して無くなるものが良いです。
例えばビール、お茶菓子、果物など。
あとは故人が好きだったもの、よく食べていたものを選ぶのもオススメです。
お供え物の相場は3千円から5千円が多いのでこの範囲が無難です。
あまり高価なものを出しても気を遣わせてしまいます。
お布施(現金)と一緒に渡す場合は、お供え物と合計で考えてください。
お布施が3千円ならお供え物は2千円までですね。
慶事とお供え物の心得ておくべきマナー
続いて掛け紙の書き方についてご紹介します。
掛け紙の書き方
掛け紙の書き方はポイントを押さえればすぐに覚えられます。
ポイントは「水引の色」と「水引の結び目」です。
まず「水引の色」ですが、弔事では黒や白など鮮やかではない色を使用します。
弔事で赤や金を使わないですよね。
また地域によっては水引の色が青や黄になることがあります。
例えば関西地方では黄白の水引を使用することが多いです。
続いて「水引の結び目」ですが、お彼岸では「結び切り」を選びます。
中央にしっかりと結び目がありほどけない形になってるのがそうです。
「表書きと名入れはどうすればいいですか?」という場合は、結び目の上に書く表書きは「御仏前」か「御供」と書き、結び目の下には贈り主の名前を書きましょう。
神道では少し違う?
お彼岸は仏教の考えですが、神道でもお彼岸の文化がありますよね。
神道の場合は「掛け紙」の表書きは「御玉串料」か「御神前」で書きましょう。
神道だと神様にささげる意味なんですね。
水引は白黒(黄白)、銀銀、白白などにし結び切りにしたほうが良さそうです。
私なりに調べたら、霊祭の場合にはそうなるようなので…。
ここは不正確ですので参考までにしてください。
また黒白は仏水引と呼ばれるので黄白の方が適している可能性が高いです。
あと蓮の模様が入っていると仏式なので避けて下さい!
まとめ
のしの意外と深い使い分けの仕方、覚えられましたか?
お彼岸のような弔事では「掛け紙」、お祝い事の慶事では「のし紙」を使います。
お彼岸のとき、親しい間柄では「掛け紙」を付けなくてもいい場合が多いです。
丁寧に渡したいのであればつけた方が無難です。
相手との関係性で付けるかどうかが変えていきましょう。
掛け紙を使う場合の書式は水引の色は黒白や黄白、銀銀などで結び方は「結び切り」です。
これでお彼岸はばっちりですよね?
ご先祖様もきっと喜んでくださいます!
不安はなくなりましたか?
そうだったら私もうれしいです。
お彼岸を心穏やかに過ごしてくださいね!