新鮮なパプリカなら生で食べることは可能です。
しかし、生で食べる際には食べ過ぎに気をつける必要がありますし、調理不十分な場合は食中毒の原因となる可能性があります。
こちらの記事では、
・パプリカの生と加熱した際の栄養価とメリット
・パプリカの生の食べ方と注意点や保存方法
について、野菜が大好きで野菜料理のレパートリーを増やすのが趣味の私が解説しています。
パプリカを生で食べるのが怖いと思っている人や、食べられるかわからないために今までパプリカを生で食べてみたことがない人は、是非参考にしてみてくださいね。
パプリカの生が危険でお腹を壊すと言われているのはなぜ?その理由とは?
パプリカはトウガラシと同じ仲間のため刺激が強いイメージがあるかもしれません。
確かにトウガラシの成分であるカプサイシンは、たくさん食べすぎると粘膜を傷つけたり、胃腸を刺激して下痢や腹痛の原因となることがありますね。
また、パプリカのほとんどが輸入のため生産方法や農薬事情が気になる方も多いのではないでしょうか。
生で食べることで雑菌や残留農薬のリスクが大きくなることも、パプリカの生が危険でお腹を壊すと言われる理由になっているのではないでしょうか。
パプリカは生で食べられるの?下痢や腹痛にはならない?
パプリカは生で食べれます。
パプリカはトウガラシと同じ仲間とお伝えしましたが、トウガラシといっても辛みはなく刺激はほとんどありません。
もともとパプリカは甘トウガラシを大きく肉厚に品種改良されたものであり、さらに完熟させているため苦味や青臭さはなくフルーツのような甘みがあります。
パプリカを食べて刺激で胃腸を傷つけられる心配はありませんよ。
ただ、生で食べることで消化不良を起こす心配はありますので食べすぎには注意しましょう。
パプリカの一日の摂取量の目安はひとつの半分くらいです。
また、パプリカは果肉が厚いため、生で食べる際は食べやすいように薄めにスライスするといいでしょう。
パプリカは生は体に悪いものではないの?残留農薬の危険は?
パプリカは韓国産、オランダ産といった外国産が総消費量の9割を占めています。
国産にこだわりたいと思っても1割しか流通していないのでは無理ですね。
それでは、輸入野菜の管理はどうなっているのでしょうか。
確かに農薬の基準は国によってまちまちです。
かつて検疫所におけるモニタリング検査の結果で、韓国産パプリカから基準値を超える農薬が検出されたことがあります。
でもこれは検疫所の徹底された管理によって危険を未然に防いでいることを意味します。
また、近年ではトレーサビリティといって商品がどこで作られ流通し販売されているかがわかるシステムも取り入れられていますよ。
問題があると輸入できないしくみになっているのですね。
輸入野菜だからといってやみくもに怖がる必要はなさそうです。
パプリカは生と加熱どっちがメリットがあって栄養価が高いの?
パプリカの鮮やかな色は栄養価も期待できそうですが、生と加熱ではどのような違いがあるのでしょうか。
また、生と加熱ではどちらにメリットがあるのかみていきましょう。
パプリカの生の栄養価とメリットは?
パプリカはほうれん草や人参に代表される緑黄色野菜でβーカロテンが豊富です。
見た目の色どりからも栄養価が高いことがうかがえますね。
また、ビタミンCも豊富でピーマンと比べると2倍以上、なんと野菜のビタミンC含有量No.1なんです。
βーカロテンやビタミンCは、抗酸化作用があり美肌効果や免疫力アップが期待できます。
少しの量で効果的に栄養が摂れるのはありがたいですし、苦味がなくジューシーで甘い味わいのため生でも美味しく食べられるのが嬉しいですね。
また生で食べるメリットは、加熱によって栄養素が壊れたり水溶性のビタミンが流れ出るのを防いでくれることです。
クセがなくいろんな料理に使えるため積極的に生で食べたいですね。
パプリカを加熱した場合の栄養価のメリットとは?
パプリカに多く含まれるビタミンCは熱に弱いのですが、ビタミンCの損失を防いでくれるビタミンPもパプリカには含まれています。
ビタミンPとはフラボノイドの総称で、ブルーベリーなどのベリー類やピーマンやセロリなどの野菜に多く含まれており、毛細血管の強化やコレステロール値の低下、免疫力アップなどが期待できる万能栄養素です。
ビタミンPのおかげでパプリカの栄養価は加熱してもあまり変わりませんが、水溶性のビタミンを逃さず摂取するならスープなどで汁ごと食べると良いでしょう。
また、パプリカに含まれるビタミンAは脂溶性のため油と一緒に調理することで吸収率がアップします。
ビタミンAはレバーやうなぎなどに多く含まれる栄養素で、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり抵抗力を強くする働きがあります。
いかにも精がつく栄養素という感じがしますね。
パプリカの生の食べ方と注意点や保存方法とは?
パプリカは生で食べることができますが、残留農薬の危険についても触れましたね。
適切な基準で流通しているといっても生食については心配な方もいるのではないでしょうか。
それでは、パプリカの生の食べ方と注意点や保存方法を見てみましょう。
パプリカを生で食べる時の食べ方とは?まるかじりしても大丈夫なの?
パプリカはわたや種も食べることができるためまるかじりすることができます。
ただ、わたや種があるとぼそぼそと口当たりが悪いだけでなく、消化不良を起こす原因となりますので、生で食べる際はきれいに取り除く方が無難です。
繊維に沿って縦にスライスするとシャキシャキと歯ごたえがしっかりと感じられ、横から輪切りにすると軽い口触りとなります。
いずれにしても食べやすいように、薄くスライスするのがおすすめです。
パプリカを生で食べる時の注意点は?
パプリカを生で食べる時は流水でしっかり洗いましょう。
30秒程度流水で洗うことでほとんどの農薬は水と一緒に流れます。
それでも雑菌や残留農薬が心配な場合は、酢水につけてから流水で流してください。
お酢の殺菌効果で危険度はかなり低くなりますよ。
また、新鮮なパプリカを選ぶことも重要ですね。
見分け方はいたって簡単です。
新鮮なパプリカは、つやとハリがあり色が鮮やかです。
加えてヘタの部分をよく見ましょう。
切り口がしなびて黒く変色しているものは鮮度が落ちてきている証拠なので避けた方がいいでしょう。
パプリカを生で調理した時の保存方法や賞味期限は?
パプリカは湿気を嫌いますので新聞紙などで包み、涼しいところで保管します。
賞味期限は、冷蔵で1〜2週間程度です。
また、パプリカは冷凍保存もできます。
パプリカを洗ってスライスし、水気をよくふいたら保存袋に入れて空気を出します。
賞味期限は1カ月です。
パプリカはピーマンよりも肉厚なため冷凍しても食感が変りにくいためおすすめです。
またマリネやピクルスにして保存する方法もあります。
マリネ液の作り方は簡単で、オリーブオイル、酢、さとう、塩、こしょうなどをお好みの分量で調節するだけです。
アレンジで和風だしを混ぜるとソーメンや冷奴のトッピングとしても使えて美味しいですよ。
こちらはカットしたパプリカを漬け込むだけなので手軽に作れますし、お酢の殺菌効果もあり2〜3週間程度日持ちします。
パプリカに含まれるビタミンCが酢のアミノ酸と組み合わさることで栄養的にもメリットが期待できますよ。
まとめ
彩り鮮やかでおしゃれなパプリカは生で食べることができます。
サラダや和え物などに上手に取り入れて、お店に出てくるような華やかなレシピに挑戦しましょう。
パプリカを生で食べる際に知っておくといいのは、以下の3つです。
・輸入されたパプリカは徹底された管理によって安心して食べることができる。
・パプリカはビタミンCやβーカロテンが特に豊富で味にクセもないため、生で積極的に食べたい。
パプリカを生で食べるのが怖いと思っている人や、食べられるかわからないために今までパプリカを生で食べてみたことがない人は、是非参考にしてみてくださいね。