長芋は消化が良いため、生でも美味しく食べることが可能です。
ですが、長芋を生で食べるのは危険と言われることもあります。
長芋を生で食べる際は新鮮なものを適量だけ食べるのが大切です。
こちらの記事では、
・長芋の生と加熱した際の栄養価とメリットについて
・長芋の生の食べ方と注意点や保存方法
について野菜が大好きで野菜料理のレパートリーを増やすのが趣味の私が解説しています。
長芋を生で食べるのが怖いと思っている人や、長芋を生で食べられるかわからないと思っている人は、是非参考にしてみてくださいね。
長芋の生が危険でお腹を壊すと言われているのはなぜ?
長芋はでんぷんを分解する酵素があるため、芋類の中で生でも食べれる珍しい芋です。
ただ、生で食べる場合に危険と言われることもあります。
こちらでは、長芋を生で食べる場合にどんなことが危険があるのか解説していきます。
長芋を生で食べてしまったらなぜ危険と言われているのか?
長芋が危険と聞いて、長芋特有のかゆみを思い出す方も多いのではないでしょうか。
長芋を調理していてかゆみを感じるのは、長芋の皮付近にあるシュウ酸カルシウムという成分が原因です。
シュウ酸カルシウムの結晶のトゲトゲが、長芋の皮をむいたりすりおろした時に肌に刺さることでかゆみがでます。
同じように、アレルギー反応でかゆみやヒリヒリした感触が出ることもあります。
アレルギーの場合は、蕁麻疹や腹痛、嘔吐などを伴うことがあり、人によって症状は様々です。
これらのアレルギーの原因となる物質は熱に弱いため、加熱するとなくなることが多いのですが、生の長芋はアレルギー反応がでやすくなります。
長芋を食べておかしいと感じたら、すぐに食べるのを止めましょう。
長芋を生で食べてしまったら下痢や腹痛にならない?
長芋を生で食べる場合は食中毒が起きやすくなります。
中でもすり下ろしてとろろにすると、空気に触れる部分が増えるため、傷みやすくなってしまうのです。
そのため生で食べる場合には、新鮮な長芋を使い、調理後はすぐに食べるようにしましょう。
また、生の長芋をたくさん食べると下痢や腹痛を起こすことがあります。
長芋などのネバネバ食材は水溶性食物繊維を多く含んでいます。
水溶性食物繊維は、適量であれば便を柔らかくしてくれて便秘解消の効果があると言われていりますが、摂りすぎると水分量が過剰となり軟便や下痢になることがあります。
普段からお腹が弱い人は注意してくださいね。
長芋は生でも食べれるのか?
長芋は生でも食べれます。
ただし、生で食べる場合は新鮮な長芋を使い、調理したらすぐに食べましょう。
また、食べすぎは下痢や腹痛を招くことがあります。
長芋の一日の摂取量は100g(長さにすると約5〜6cm)くらいです。
特にとろろにするとするすると口当たりが良いため、つい食べすぎてしまいます。
ご飯と一緒に食べればカロリーや糖質の摂りすぎにもつながりますので、適量を食べることを心がけましょう。
長芋の生と加熱した時の違いとは?栄養価が高いのはどっち?
長芋は消化がよく健康によい食べ物として知られていますが、長芋を生で食べるのと加熱して食べるのとでは栄養成分に変化があります。
長芋の生と加熱した時の違いと、栄養価が高いのはどちらかについてお伝えしますね。
長芋の生の栄養価とは?
長芋の主な栄養価は、
・ビタミンB1(疲労回復)
・ビタミンC(抗酸化作用)
・食物繊維(便秘解消)
・サポニン(動脈硬化や脳梗塞予防)
です。
さすがネバネバ食材は栄養満点と言われるだけありますね。
さらに、長芋は生のまま食べるのがおすすめです。
なぜなら長芋に含まれるビタミン類は熱に弱いため加熱すると減衰します。
他にも長芋にはでんぷんを分解してくれるジアスターゼ(消化酵素)がたっぷり含まれていますが、ジアスターゼも熱に弱い成分です。
栄養素を無駄なく摂取するためには生で食べるのが一番ですよ。
ちなみにジアスターゼはすりおろすことにより消化酵素の働きがアップしますので、まさに長芋のとろろは最適な食べ方と言えるでしょう。
長芋を加熱した場合の栄養価とは?
長芋は加熱することで栄養成分が減ってしまいますので、栄養素を効果的に摂るためには生食が勝ります。
しかし、かゆみの元となるシュウ酸カルシウムやアレルギーの原因となる成分は熱に弱いため、加熱することで安心して食べることができますよ。
また、不溶性の食物繊維などは加熱しても残りますので、生とは違ったホクホクの食感も楽しみながら長芋の栄養を摂りましょう。
長芋の生の食べ方と注意点や保存方法とは?
長芋を生で食べる際には新鮮な長芋を使うことが重要だとお伝えしました。
ここではさらに、長芋の生の食べ方と注意点や保存方法についても詳しく解説していきます。
長芋を生で食べる時の食べ方とは?
長芋を生で食べる際には、新鮮なものを選びましょう。
新鮮な長芋の特徴は、
・切り口がみずみずしくきれいな白色のもの
・キズがなくひげ根が多いもの
です。
逆に長芋が傷んだら次のようになります。
・柔らかい
・変なにおいがする
・穴が開いてドロドロしてくる
このような特徴が少しでも出てきたら生で食べるのをやめましょう。
さらに長芋は水分量が多くカビがつきやすいため、湿気も大敵です。
腐食した部分やカビの部分だけ切り取って使えば大丈夫、と思う方もいるかもしれません。
ですが、目にみえない菌が残っている可能性がありますので、諦めて廃棄する方が無難です。
長芋を生で食べる時の注意点は?下処理なしは危険なの?
長芋は、皮をむくと変色してしまうので、すぐに酢水にさらしてアクを抜きましょう。
また、長芋のかゆみが気になる方は、かゆみを軽減するための対策をするといいですよ。
かゆみを防ぐ方法をいくつかご紹介します。
・塩でもむ
・手袋やキッチンペーパーを使って直接触れない
・熱湯をかける
かゆみの元となるシュウ酸カルシウムは熱や酸に弱いため、お湯や酢水などを使うとかゆみがおさまります。
それから生で食べるときは、繊維にそって縦に切るとシャキシャキとした食感とみずみずしさが感じられ、アクも出づらくなります。
切り方でも違いがでますので知っておくとお得ですね。
長芋を生で調理した時の保存方法や賞味期限とは?
長芋を丸ごと保存する場合は、新聞紙に包んで風通しのよい冷暗所か冷蔵庫の野菜室に保存します。
涼しい時期であれば2〜3週間保存ができますが、カットされていたり気温が高くなると保存期間は1週間程度です。
また、カットされている場合は、切り口をラップで密着させて全体を包んでから野菜室で保存しましょう。
切り口に酢を塗っておくと菌がつきにくく傷みを防げます。
冷凍保存をする場合は1ヶ月ぐらい保存ができます。
輪切りや短冊切りにした山芋を酢水につけてから水気をきり、ラップして保存袋に入れて冷凍します。
また、すりおろして冷凍すれば食感も変わらず変色することもありませんのでおすすめです。
薄い板状にして冷凍したり、製氷トレイを使って食べる分だけ解凍すると便利ですよ。
まとめ
長芋は芋類の中で生でも食べれる珍しい芋です。
長芋を生で食べる際に知っておくといいのは以下の3つですよ。
・長芋のとろろは口当たりが良く食べすぎる傾向があるため食べすぎには注意する
・長芋の栄養素は熱に弱いため生のまま食べるのがよい
長芋は消化がよく栄養満点の食べ物です。
是非長芋を生で食べて、元気をつけてくださいね。