ピーマンを生で食べるとお腹を壊すと聞いたこともありますが、正しい知識があれば、ピーマンを生で美味しく食べることができますよ。
こちらの記事では、
・ピーマンの生と加熱した際の栄養価とメリットについて
・ピーマンの生の食べ方と注意点や保存方法
について、野菜が大好きで野菜料理のレパートリーを増やすのが趣味の私が解説しています。
ピーマンを生で食べるのが怖いと思っている人や、食べられるかわからないために今までピーマンを生で食べてみたことがない人は、是非参考にしてみてくださいね。
ピーマンの生が危険でお腹を壊すと言われているのはなぜ?
ピーマンは生で食べるとお腹を壊すと言われることがありますが、そういえばピーマンを生で食べることってあまりありませんね。
瑞々しい新鮮なピーマンが手に入ったら是非生で味わってみたいものですが、生のピーマンが危険でお腹を壊すのは本当でしょうか。
その理由を調べてみました。
ピーマンの生が危険でお腹を壊すと言われている理由とは?
ピーマンはナス科の植物ですが、ナスも「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがありますね。
実は、ナス科の植物には「アルカロイド」という成分があるのですが、これには強い毒性があります。
そのため、毒イコール危険となってしまったのかもしれません。
また、ピーマンには独特な苦味があるため、昔から直観的に生では食べられないと判断されてきたのかもしれませんね。
ピーマンは生で食べられるの?下痢や腹痛にはならない?
ピーマンは生で食べられます。
ですが実は、植物は少なからず天然の毒素を持っています。
植物が自らの種を残すために、天敵から食べられないように天然の毒素を作り出しているのですね。
しかし、一般に私たちが食用としている野菜は、長年品種改良をされて安全に食べられるようになっていますし、日常で食べる量であれば健康被害になることはありません。
もし生のピーマンを食べて下痢や腹痛になったという人がいたら、原因はピーマンに含まれる毒というよりは、古くて品質が落ちたピーマンを使ったか、調理の段階で細菌が含まれていたと考える方が妥当です。
ピーマンは生は体に悪いものではないの?
新鮮なピーマンを生で食べることには何の心配もありません。
それどころかフレッシュなまま食べることで素材の良さを取り込むことができ、体にいいとも言えます。
ただ、ピーマンにアルカロイドという毒性があることも事実ですから、一度にあまりたくさん食べすぎない方がいいかもしれませんね。
ピーマンは生と加熱どっちがメリットがあって栄養価が高いの?
ピーマンの生が体に悪いものではないことはわかりました。
子供の頃に、「ピーマンは体にいいから食べなさい」と言われて育った人も多いと思いますが、ピーマンにはどのような栄養素があるのでしょうか。
また、生で食べるのと加熱して食べるのとではどちらが栄養価が高いのか、生のピーマンの栄養価と加熱した際のピーマンの栄養価を比べてみました。
ピーマンの生の栄養価とメリットは?
ピーマンはビタミンが豊富で、ビタミンCに至ってはレモンの2倍近い含有量があります。
また、βーカロテン、食物繊維、カリウム、ポリフェノールの成分である抗酸化物質など栄養価は満点です。
ピーマンを生で食べるメリットとしては、熱に弱い栄養素の損失を防ぐことができます。
また、栄養素をダイレクトに取れますから、積極的に生で食べたいものです。
特に旬の時期の野菜は、旬でない時期に比べ栄養価が2倍あるそうです。
旬の時期に生のまま食べることで豊富な栄養をお得に摂取しましょう。
ピーマンを加熱した場合の栄養価とメリットは?
通常ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンに関して言えば、加熱してもビタミンCの損失はあまりありません。
これはピーマンに含まれているビタミンPがビタミンCの損失を防いでくれるためです。
ビタミンPとはフラボノイドの総称で、毛細血管の強化やコレステロール値の低下、免疫力アップなどが期待できる万能栄養素です。
ビタミンPのおかげでデメリットはなくなりましたが、メリットはどうでしょうか。
まず、苦味を和らげたり、たくさんの量を摂取できる点があげられますね。
次に、ピーマンは肉詰め、青椒肉絲、焼肉と、お肉と一緒によく食べられますが、これはピーマンに含まれるビタミンAやビタミンEが脂溶性のため、油と組み合わさると吸収率がアップするためです。
いかにもモリモリ元気になりそうですよね。
ピーマンの生の食べ方と注意点や保存方法とは?
生のピーマンを食べるのなら素材の美味しさを存分に味わいたいところですが、どのような点に注意したらよいのでしょうか。
また、新鮮さを保つためにはどのような保存方法がよいのでしょうか。
ピーマンを生で美味しく食べるための注意点と保存方法を調べてみました。
ピーマンを生で食べる時の食べ方とは?
ピーマンを生で食べる場合は、苦味が強く感じられるかもしれないため、苦味を和らげるための工夫が必要です。
苦味を抑える方法は、
・繊維を壊さないよう縦に切る。
・サッと塩茹でする。(30秒ほど)
などがあります。
ワタは栄養が豊富と聞きますが、私の場合は美味しく食べる方が優先なので苦味が強いワタは残さずきれいにとります。
そのあとに縦に千切りにして調理をします。
ナポリタンやサラダのトッピング、サンドイッチの具にする際に輪切りにすることもありますが、その時はなるべく薄く切るようにしています。
三つ目の塩茹でする方法はちょっと手間ですが、ピーマンの青臭さが気になる方は、匂いもとれるのでおすすめです。
あとはツナや塩昆布、鰹節やジャコなど思いつくものと合わせて麺つゆか昆布だしをかけて食べると美味しいですよ。
ピーマンを生で食べる時の注意点は?
やはりピーマンを生で食べる以上、新鮮なものを選びましょう。
なるべく丸く形のいいもので皮にしわがなく艶があるものを選んでください。
ヘタの部分が変形しているものや黒くなっているものは鮮度が落ちていますので、注意してくださいね。
また、微量であっても残留農薬が残っている可能性があります。
流水できれいに洗い流すだけでも落とせますが、気になる方は酢水や塩水に1分程度つけておくとアクと一緒に残留農薬も排出できますよ。
ピーマンを生で調理した時の保存方法は?
ピーマンを生で調理した時の保存期間は、冷蔵で2〜3日です。
ただしカットしたピーマンは乾燥が進むため、どうしてもフレッシュさが落ちてしまいます。
サラダであればドレッシングをまんべんなく混ぜてコーティングし、保存用容器に入れるかラップでしっかり密封してから保存しましょう。
また、冷凍保存をすることも可能で、その場合は1ヶ月程度保存が効きます。
上手に冷凍するには、なるべく水分が少ない状態で急速に凍らせるのがポイントです。
余分な水分を落としてから保存袋に平たくして入れて空気を出すようにしてください。
予め小分けにしてカップやラップに包んでから保存袋に入れると解凍する際に使い勝手がよくなりますよ。
なお、解凍する際は、自然解凍かレンジの解凍機能を使ってくださいね。
一気に熱を入れるとピーマンのシャキシャキ感が損なわれ、水分が出てブヨブヨした食感になりますから気をつけてください。
ピーマンの生は危険でお腹を壊すのまとめ
ピーマンの生は危険でお腹を壊すと言われることもありますが、実際はピーマンを生で食べることはできます。
また正しい知識があれば、ピーマンを生で美味しく食べることができますよ。
ピーマンを生で食べる際に知っておくといいのは、以下の3つです。
・ピーマンの栄養価は満点で、新鮮なピーマンを生で食べることでまるごと摂取できる。
・ピーマンを生で食べる際は、苦味を抑える工夫をすると美味しく食べられる。
ピーマンを生で食べるのが怖いと思っている人や、食べられるかわからないために今までピーマンを生で食べてみたことがない人は、是非参考にしてみてくださいね。