山の芋は生で食べると消化酵素や水溶性食物繊維などの栄養素がそのまま摂取でき、様々な健康効果が期待できます。
しかし、食べ過ぎたり皮むきしたりするときには注意が必要です。
この記事では、
・山の芋を生で食べる方法やおすすめレシピ
・山の芋を生で食べるときの注意点や対処法
・山の芋とはどんなイモなのか
について分かりやすく解説しました。
山の芋に興味がある方や健康や美容に気を使っている方の役に立つと思います。
山の芋を生で食べるとどんな効果がある?消化酵素や水溶性食物繊維が豊富な理由とは?
山の芋は、世界でも珍しい生食できるイモ類です。
山の芋を生で食べるとどんな効果があるのかですが、山の芋には、アミラーゼやプロテアーゼなどの消化酵素が多く含まれています。
消化酵素とは、食べ物を分解して吸収しやすくするために必要な酵素です。
これらの消化酵素は、炭水化物やタンパク質などを分解してエネルギーに変えたり、胃腸の働きを助けたりします。
消化酵素が不足すると、胃もたれや便秘などの不調を引き起こす可能性があります。
山の芋を生で食べることで、消化酵素を補給することができます。
また、山の芋には、ペクチンやムチンなどの水溶性食物繊維が多く含まれています。
水溶性食物繊維とは、水に溶けて粘り気を持つ食物繊維です。
これらの水溶性食物繊維は、腸内細菌によって発酵されて腸内環境を改善したり、コレステロールや血糖値を下げたりします。
水溶性食物繊維が不足すると、便秘や高血圧などのリスクが高まります。
山の芋を生で食べることで、水溶性食物繊維を摂取することができます。
以上のように、山の芋を生で食べると消化酵素や水溶性食物繊維が豊富に摂取できるため、様々な健康効果が期待できます。
山の芋を生で食べる方法とは?すりおろしや拍子切りと漬物などおすすめレシピをご紹介
山の芋は生で食べられるイモ類ですが、そのままかじっても美味しくありません。
そこで、山の芋を生で食べる方法としておすすめなレシピを紹介します。
一番ポピュラーな方法は、山の芋をすりおろしてとろろにすることです。
とろろは、ご飯やおかゆ、うどんやそばなどにかけて食べたり、卵やネギなどと混ぜて食べたりします。
とろろは粘りが強く、喉ごしも良いです。
また、すりおろすことで消化酵素や水溶性食物繊維がより効果的に摂取できます。
もう一つの方法は、山の芋を拍子切りにしてサラダにすることです。
拍子切りとは、細く長く切ることです。
山の芋を拍子切りにして水にさらし、水気を切ってから酢や醤油などのドレッシングで和えます。
拍子切りにすることで、シャキシャキとした食感が楽しめます。
また、酢や醤油などの調味料は、山の芋の皮むきによるかゆみを和らげる効果があります。
さらに、山の芋を漬物にすることもできます。
山の芋を薄くスライスして塩もみし、酢や砂糖などで味付けした液体に漬け込みます。
漬物にすることで、保存性が高まります。
また、酢や砂糖などは、血糖値の上昇を抑える効果があります。
以上のように、山の芋を生で食べる方法はいろいろあります。
自分の好みに合わせて試してみてくださいね。
ただし、山の芋を生で食べるときには注意点もあります。
山の芋を生で食べるときの注意点とは?食べ過ぎや皮むきによるかゆみなどの対処法を解説
山の芋は生で食べると健康効果が高いイモ類ですが、食べ過ぎたり皮むきしたりするときには注意が必要です。
なぜなら、山の芋にはシュウ酸カルシウムという針状結晶が含まれており、それが原因で下痢やお腹が張ったり、肌に刺激を与えてかゆみを感じたりする可能性があるからです。
食べ過ぎると下痢やお腹が張る原因は、水溶性食物繊維が多すぎることです。
水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵されてガスを発生させたり、水分を吸収して便を柔らかくしたりします。
これは便秘予防や腸内環境改善に良いことですが、摂取量が多すぎると逆効果になります。
一日あたりの水溶性食物繊維の摂取量の目安は、成人女性で6g、成人男性で7g程度です。
食物繊維の摂取量は、食品の種類や量によって異なりますが、山の芋は水溶性食物繊維が約2.5g含まれています。
したがって、山の芋を生で食べる場合は、一日に100g程度に抑えると良いでしょう。
皮むきによるかゆみの原因は、シュウ酸カルシウムの針状結晶です。
シュウ酸カルシウムは、山の芋の細胞壁に存在しており、皮むきやすりおろしの際に細胞壁が壊れると針状結晶が飛び出します。
これが肌に刺さるとかゆみや発赤などの刺激反応を引き起こします。
皮むきによるかゆみを防ぐ方法としては、手袋をしたり酢水にさらしたりすることが有効です。
手袋をすることで肌と針状結晶の接触を避けることができます。
酢水にさらすことで針状結晶を溶かすことができます。
酢水の作り方は、水1リットルに対して酢大さじ2杯程度を混ぜるだけです。
以上のように、山の芋を生で食べるときには注意点もあります。
しかし、それらを適切に対処すれば、山の芋の健康効果を存分に楽しむことができます。
山の芋を生で食べるとテストステロン値が上がる?
山の芋に含まれる消化酵素にはテストステロン値を上げる効果があると言われています。
テストステロンとは、男性ホルモンの一種であり、筋肉などの形成などに関与しています。
山の芋には、プロテアーゼという消化酵素が多く含まれています。
プロテアーゼは、タンパク質を分解する酵素ですが、その中には肝臓でテストステロンの合成を妨げるタンパク質もあります。
山の芋を生で食べることで、プロテアーゼがこのタンパク質を分解し、肝臓でのテストステロンの合成を促進するという仕組みです。
この効果は、山の芋を生で食べることでしか得られません。
加熱するとプロテアーゼは失活してしまうからです。
また、プロテアーゼは胃酸に弱いため、空腹時に食べることが効果的です。
山の芋を生で食べることでテストステロン値を上げる効果があるという研究は、まだ少ないですが、一部の研究では、山の芋を生で食べた男性の血中テストステロン値が有意に上昇したという結果が報告されています。
山の芋とはどんなイモなのか?長芋や大和芋など種類や特徴を比較
山の芋という言葉は、ヤマノイモ科に属するイモ類の総称です。
ヤマノイモ科には約600種類ものイモ類がありますが、日本では主に長芋や大和芋などが食用として栽培されています。
これらのイモ類は、形や粘り気などに違いがあります。
ここでは、代表的な山の芋の種類や特徴について比較してみましょう。
長芋
長く細い形をしており、皮は白くてつるつるしています。
粘り気が強くて喉ごしも良いです。
消化酵素や水溶性食物繊維が豊富です。
すりおろしてとろろにしたり、拍子切りにしてサラダにしたりします。
大和芋
丸くて小さめの形をしており、皮は茶色くてざらざらしています。
粘り気は弱くてほくほくした食感です。
ビタミンCやカリウムが豊富です。煮物や炒め物、天ぷらなどにして食べます。
山芋
細長い形をしており、皮は白くてつるつるしています。
粘り気は強くて喉ごしも良いです。
消化酵素や水溶性食物繊維が豊富です。
すりおろしてとろろにしたり、拍子切りにしてサラダにしたりします。
山の芋は、種類や特徴によって食べ方や効果が異なります。
自分の好みや目的に合わせて、山の芋を生で食べることで健康や美容に役立てましょう。
まとめ
山の芋は生で食べると消化酵素や水溶性食物繊維などの栄養素がそのまま摂取でき、様々な健康効果が期待できます。
ただし、食べ過ぎたり皮むきしたりするときには注意が必要です。
山の芋を生で食べる際のポイントは以下の4つです。
・山の芋を生で食べる場合は一日に100g程度に抑えると良い
・山の芋の皮むきによるかゆみを防ぐには手袋をしたり酢水にさらしたりする
山の芋を生で食べることで、健康や美容に役立つだけでなく、食感や味わいも楽しめます。
自分の好みや目的に合わせて、山の芋を生で食べてみてください。