ゴーヤの生は食べすぎるとお腹を壊すことがあります。
その理由はゴーヤ独特の苦味成分は過剰摂取すると胃に負担をかけてしまうからです。
こちらの記事では、
・ゴーヤの生と加熱した際の栄養価とメリットについて
・ゴーヤの生の食べ方と注意点や保存方法
について野菜が大好きで野菜料理のレパートリーを増やすのが趣味の私が解説しています。
ゴーヤを生で食べるのが怖いと思っている人や、ゴーヤを生で食べられるかわからないと思っている人は、是非参考にしてみてくださいね。
ゴーヤの生が危険でお腹を壊すと言われているのはなぜ?
ゴーヤは生でも食べることができます。
ですが、ゴーヤの生は危険でお腹を壊すとも言われています。
ではなぜゴーヤの生が危険でお腹を壊すのか、その理由を詳しくお伝えしていきます。
ゴーヤを生で食べてしまったらなぜ危険と言われているのか?
ゴーヤを生で食べてしまったら危険と言われている理由は、ゴーヤに含まれているモモデルシンという成分が関係しています。
ゴーヤにはモモデルシンという苦味成分が含まれているのですが、胃腸を整え、胃の粘膜を保護する働きがあります。
そのため
・夏バテ予防
に効果があり、
さらに抗酸化作用もあるため、
・血糖値
を下げる効果もあるので、ゴーヤの苦味成分は体によいとされているのです。
しかし一方で、モモデルシンは摂りすぎると消化液を過剰に出して胃に負担をかけます。
その結果、胃痛や下痢を起こすことがあるのです。
加熱するとモモルデシンは流出して苦味が少なくなりますが、生食では加熱したものに比べて成分が残りやすいため、体へのリスクが大きくなってしまいます。
したがって胃腸が弱っている人は注意しながら食べましょう。
また、ゴーヤはきゅうりやズッキーニなどのウリ科の植物の仲間です。
ウリ科の植物に含まれるククルビタミンは、大量に摂取すると中毒症状を起こして下痢や嘔吐を招くことがあります。
ゴーヤに含まれるククルビタミンはそれほど多くはないため、中毒の危険性は高くありませんが、苦味を強く感じる時は食べるのを止めた方がいいでしょう。
ゴーヤを生で食べてしまったら下痢や腹痛にならない?
ゴーヤを生で食べると食中毒で下痢や腹痛になることがあります。
そうならないために、ゴーヤを生で食べる際は新鮮なゴーヤを選びましょう。
ゴーヤは完熟するとオレンジや黄色に変色しますが、完熟しても基本的には食べれます。
ですが、完熟すると傷みやすくカビも生えやすくなりますので、生食をする場合は危険です。
また、ゴーヤを食べすぎると食物繊維の摂りすぎでお腹を壊すことがあります。
特にゴーヤには不溶性食物繊維が多く含まれます。
不溶性食物繊維は便の量を増やすことで腸を刺激し便秘解消に役立ちます。
ですが、摂りすぎると消化不良を起こして便秘を悪化させたり、下痢や腹痛になることがあるのです。
食物繊維は積極的に摂りたい栄養素の一つですが、体にいいからと必要以上に摂取してしまうとバランスが崩れてしまうことがありますので覚えておきましょう。
ゴーヤは生でも食べれるのか?
ゴーヤは生で食べれます。
ただゴーヤに含まれる成分には、食べすぎると下痢や腹痛を招くものがあります。
ゴーヤの一日の摂取量は、100g(1/2本)です。
特に生で食べる場合は、体調を見ながら適量を食べるようにしましょう。
ゴーヤの生と加熱した時の違いとは?栄養価が高いのはどっち?
ゴーヤは夏野菜の王様で、とても栄養価が高い野菜です。
ただ、その栄養価は生と加熱した時で違いがあります。
ここでは生と加熱した時にどのような違いがあるのか、またどちらが栄養価が高いのかをお伝えしていきます。
ゴーヤの生の栄養価とは?
ゴーヤの主な栄養価は以下の通りです。
・βカロテン(抗酸化作用)
・不溶性食物繊維(便秘解消)
・カリウム(むくみや高血圧予防)
・葉酸(貧血予防)
注目すべきはビタミンCの量で、ゴーヤ1本でレモン3個分に相当します。
ビタミンCは暑さや紫外線によるダメージを回復してくれますし、カリウムの利尿作用が余分な熱を下げてくれるため、ゴーヤは夏バテ予防にピッタリです。
これらの栄養素は水溶性のため、加熱することで栄養分が流れ出てしまいます。
せっかくの栄養分が損なわれないようにするためには、生で食べるのがおすすめです。
ゴーヤを加熱した場合の栄養価とは?
ゴーヤの濃い緑色からもわかるように、ゴーヤにはβカロテンも豊富に含まれています。
βカロテンは脂溶性で加熱することで吸収がよくなります。
また、ゴーヤのビタミンCは加熱しても壊れにくいと言われていますので、油と一緒に短時間で調理する油炒めはゴーヤに適した調理法と言えます。
さらに加熱することでゴーヤの苦味成分を取り除くことができます。
ゴーヤの苦味が苦手な方は、煮物や佃煮にすると苦味が気になりませんよ。
ゴーヤの生の食べ方と注意点や保存方法とは?
ゴーヤは虫がつきにくいため、農薬の量は多くありません。
そのため水洗いするだけでも食べれますが、そのままでは苦味が気になるはずです。
そこでここからは、ゴーヤの生の食べ方と注意点や保存方法を解説していきます。
ゴーヤを生で食べる時の食べ方とは?
ゴーヤを生で食べる時には下処理をすると苦味が緩和されて食べやすくなります。
ゴーヤの下処理の方法はこちらです。
2.両側を切り落として縦半分にする
3.種とワタを取り除く
4.2~3cmくらいの幅に切る
5.塩小さじ1/2と砂糖小さじ1で揉み、10分置いて水気をきる
ワタは、皮の緑色が出るまでしっかりと削るとより苦味が取り除かれますよ。
塩と砂糖で揉んだゴーヤは下味がついているため、和え物やおひたしにするとおいしく味わえます。
もし、ゴーヤのシャキシャキ感を味わいたい方は、水にさらすだけでも余分な苦味をとってくれますのでお試し下さい。
その場合は、あまり長く水に浸すとビタミンCなどの水溶性の栄養素が減少しますので気をつけましょう。
ゴーヤを生で食べる時の注意点は?下処理なしは危険なの?
ゴーヤを生で食べる時は、新鮮なゴーヤを選ぶことが大切です。
新鮮なゴーヤの見分け方は、
・イボが固くてはりがあり、大きさが揃って密になっている
です。
イボがはがれていたり、キズがついているものはそこから傷み始めますので避けましょう。
ちなみに色が濃くてイボが密集しているものは苦味が強く、色が薄くて太いものは苦味が弱いため、苦味を抑えたい場合は黄緑色に近いものを選ぶのがおすすめですよ。
また、ゴーヤは下処理なしでも食べれますが、苦味が強すぎる場合は一度に食べる量を減らすなどして調節してくださいね。
ゴーヤを生で調理した時の保存方法や賞味期限とは?
ゴーヤを生で食べる場合は、傷みが進まないようワタと種を取り除いて保存します。
2.切り口にキッチンペーパーをかぶせてからラップで包む
3.切り口を下にして冷蔵庫で保存する
これで1週間前後保存が可能です。
さらに冷凍すると約1ヶ月間保存ができます。
冷凍保存をする場合は、ワタや種をとってから薄切りにします。
2.薄切りにし、水気をよく拭いてから保存袋へ入れる
3.空気を出し平らにして冷凍庫へ保存する
苦味を取りたいなら、スライスしたあとに軽く下茹でしてから冷凍するといいですよ。
その場合は水分が残りやすいため、必ず水分をよく拭き取ってください。
解凍する際は解凍時間を短くするのがコツです。
流水解凍などで手早く解凍をすると生でもおいしくいただくことができます。
まとめ
ゴーヤの生は食べすぎると危険だということがわかりました。
ただ、下処理をしたり適量を食べることで体にいい栄養素をたくさん摂取することができますよ。
ゴーヤを生で食べる際に知っておくといいのは以下の3つです。
・ゴーヤは夏バテ予防にピッタリの野菜で生で食べることで無駄なく栄養が摂れる
・ゴーヤを生で食べる時には下処理をすると苦味が緩和されて食べやすくなる
ゴーヤの苦味は料理のアクセントにもなります。
苦味を調節して、うまくゴーヤの生を取り入れていきましょう。